家計

「無料サービスは消費の入り口」まんまとムダ遣いしてしまう構図

「○○無料」でムダ遣いしてしまう構図

「○○無料」でムダ遣いしてしまう構図

 巷にあふれる「無料」をうたったサービス。無料には無料のワケがあり、知らずに落とし穴にハマって損をしてしまうことも……。課金のいらないYouTubeやSNSにも、ムダ遣いのリスクは潜んでいる──。それは、「NHKは有料なのに、民放はタダ」なのと同じ仕組みだ。つまり、CMを流すことで、商品の購入や契約につなげているのだ。

 ファイナンシャルプランナーで家計の見直し相談センター代表の藤川太さんが言う。

「YouTuberやSNSは、頻繁に広告が流れてきます。それをつくるスポンサーが、YouTubeやSNS側にお金を払い、ユーザーはその広告を見る。ユーザーに商品の購入や有料の契約を促して、利益を生んでいます。“無料”サービスは、すべての消費の入り口だと考えた方がいい」(藤川さん)

「無料登録で商品サンプルプレゼント」「無料クーポン配布中」といったサービスは、街中で配られるティッシュやお店でもらえるサンプルとはまったく異なる。ファイナンシャルプランナーの飯村久美さんも、こう話す。

「登録すると、そのサービスを提供している企業に名前やメールアドレスなどの情報を記録され、クラウド上に残された端末情報や過去の検索履歴などを分析されます。それをもとに別の商品やサービスの勧誘が次々と流れてきて、そこでまた登録を繰り返すほど“精度”が上がり、自分の好みピッタリにパーソナライズ化された広告に乗せられて、まんまとムダ遣いしてしまうのです」(飯村さん・以下同)

 もはや「無料サービスは、どれも使えば使うほどカモにされる」と言っても過言ではないのだ。

「“カミソリの本体は無料でも、刃は有料”“コーヒーメーカーは無料でも、コーヒー豆のパックは有料”など、昔ながらの無料サービスもまだあります。健康食品や化粧品などの定期購入も、いわば元祖サブスク。1回分の価格は安くなっていても、使い切れずにためてしまえば、結局お金も商品もムダになりがちです。本当に欲しいもの、本当に必要なものを選んだ人だけが、無料サービスのうまみを享受できます」

 飛びつかず、よく考えて使いこなせば、ムダにはならないはずだ。

※女性セブン2021年10月28日号

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