せっかく友達になっても、長く続くつきあいもあれば短く終わってしまう関係もある。友情が壊れる背景には「お金」が絡んでいるケースは少なくない。中学時代の親友に給付金の無心をされ、友達の縁を切った女性のエピソードを紹介する。
【リアルケース】困窮を装い友達の給付金を狙う女
M子(42才)が私に泣きついてきたのは、コロナ禍の去年のこと。
「うちのパパ、リストラされちゃった。前から倒産寸前とは聞いていたんだけど、コロナ禍がダメ押しになったみたい。下の子がまだ小さいから、私は働けないし。両親に頼ろうと思うんだけど、それまでの間、少しお金を貸してくれないかしら」
彼女とは結婚してから疎遠になっていたものの、中学時代は親友だったの。私の夫もM子の話を聞いてくれて、
「こういうのはお互いさまだから、貸してあげよう。昔の友達を頼ってきたなんて、よほどのことなんだからさ」
と言ってくれたの。M子も、
「両親に借りるあてがあるから、3か月以内には絶対に返すわ」
って言うしね。とはいえ、うちだって余裕があるわけではない。給付金40万円になけなしの10万円をプラスして貸したの。
ところが、3か月過ぎても何も言ってこない。そろそろ連絡してもいいかなと思っていた矢先、中学時代の友人に街で偶然再会。その子が言うには、
「M子って覚えてる? 彼女お金持ちと結婚したみたいね。この不景気の最中、優雅な生活を送っているのよ~。インスタグラムに、セレブ生活の写真をたくさんアップしているもの」
耳を疑ったわ。同姓同名の別人かと思ってインスタグラムを見たら、まごうことなくあのM子。頭にきたから、すぐに電話をしたの。