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【日本株週間見通し】日経平均はもみ合いか 今週末にはメジャーSQも

 米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、上院銀行委および下院金融サービス委での証言において、量的緩和縮小(テーパリング)を加速することを12月FOMCにて協議することは適切と表明。オミクロン株の出現により一時後退していた早期金融引き締め懸念が再び急速に強まっている。これまで長い期間、インフレについては「一過性」との表現を使い、雇用最優先で粘り強く金融緩和を続ける方針を維持していたパウエル議長だが、「一過性」という表現は止めるべきと考え方を大きく転換した。FRB内でもハト派寄りとされてきたパウエル議長の姿勢の変化が相場にもたらす影響は大きく、14日からのFOMCを消化するまでは、神経質な地合いが続きやすいだろう。

 そうした中、週末にはメジャーSQを控える。ここ数週間の間に、オミクロン株の出現やFRBによる金融引き締め懸念から、相場は大きく調整した。この間、日経平均株価の権利行使価格で27000~28000円レンジに当たるプットやコールの売買高が膨らみ、建玉も積み上がった。そのため、メジャーSQに向けては複雑な需給要因から荒い値動きが想定される。週末に11月の米消費者物価指数(CPI)、翌週にFOMCを控えていることを踏まえると、様子見ムードから買いの手は限られやすいとみられ、短期筋による仕掛け売りなど一時的なダウンサイドリスクには注意したい。

 ただ、日経平均株価はすでに27000円台で年初来安値圏にある。PERなどの株価バリュエーションの観点などからしても、下値余地は限られると考えられる。オーバーシュート気味に急落するようなことがあった場合でも、節目の27000円や8月20日に付けた26954.81円での下げ止まりが意識されよう。

 そのほか、国内では11月景気ウォッチャー調査や、10-12月期法人企業景気予測調査、11月工作機械受注などの指標結果が注目される。オミクロン株への懸念はくすぶるものの、国内の新型コロナ新規感染者数は世界が目を見張るほどの低水準を継続。一方で街中への人出は回復しており、景気ウォッチャー調査での改善が確認されれば、内需系銘柄の後押しになろう。また、深刻だった半導体不足も解消されつつあるなか、法人企業景気予測調査で先行きに強気な見通しが確認されると、日本株全般のサポート材料となる。さらに、先週、証券会社のレーティングなどをきっかけに機械関連株が見直される動きが見られた。工作機械受注の内容次第では、こうした見通し機運が強まる可能性もあろう。

 なお、今週は7日に10月家計調査、10月景気動向指数、中国11月貿易収支、独12月ZEW景況感指数、米10月貿易収支、8日に7-9月期GDP確定値、11月景気ウォッチャー調査、9日に10-12月期法人企業景気予測調査、11月都心オフィス空室率、11月工作機械受注、中国11月消費者物価指数、中国11月生産者物価指数、10日にメジャーSQ、11月企業物価指数、米11月消費者物価指数、米11月財政収支などが予定されている。

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