来年に向けて日本経済の活況が期待されるなか、どうすればその恩恵に与れるのか。大切な財産を守りながら増やすうえでは、「配当」に注目する選択肢もあるだろう。
株を保有していると受け取れるのが「配当金」。株を買うのに必要な金額(株価)に対してどれくらいの配当金がもらえるかという「配当利回り」に注目したい。こころトレード研究所所長の坂本慎太郎氏が指摘する。
「銀行預金の金利がゼロに等しい時代にあって、銘柄によっては保有しているだけで年3%以上の配当利回りが期待できます。リスクを減らしたい投資家向きのやり方といえます」
銘柄選びに際しての注意点について、坂本氏はこう続ける。
「配当は長期にわたって安定的に受け取れることが重要です。業績が伴わないのに無理に高い配当を出すところもありますから、業績の裏付けがある高配当企業に目を向けたい。基本的には国内で安定的に稼ぐ『内需』型企業に着目して考えましょう」
そこで「内需」を中心に「堅調な業績の高配当15銘柄」をピックアップし、別掲表にまとめた。
淺沼組や西松建設はじめゼネコン各社の配当利回りは総じて高い。銀行株も昔から配当が高いことで知られる。坂本氏は不動産やインフラの投資法人にも要注目だとする。
「不動産の賃貸収入で安定的な収益が見込めるリート(不動産投資信託)や、太陽光発電設備などのインフラ投資法人は、価格変動が少なくても安定した分配金がもらえるのが特徴。利回りが5%以上のものも多いです」