“売れ残りのクリスマスケーキ”という比喩
広告代理店に勤務する30代男性・Cさんも、今はもう定年退職した上司がクリスマスの過ごし方にいちゃもんをつけてくることがあったと明かす。
「『クリスマスを女性と過ごせない男は負け組』『愛が試される』みたいなことを平気で言ってくるので、面倒でした。とにかくクリスマスへの意気込みと執着がハンパないんですよ。『クリスマスは両親と過ごします』と言おうもんなら、『ほかに過ごす人はいないのか。寂しいな』とか、『それまでに頑張って相手を見つけろ』とかダメ出しされて、マジで勘弁してほしかったです」(Cさん)
IT企業に勤務する20代女性・Dさんは、バブル時代への憧れを口にしながらも、当時の価値観は、「やっぱり無理」と口にする。
「バブル時代の華やかさは、正直羨ましいなあと思いますよ。私も1万円札でタクシーを止めたりしてみたいけど、当時はネットもスマホもないし、不便そう……。そういえば、最近聞いたのは、『女は25歳過ぎて独り身だと“売れ残りのクリスマスケーキ”と言われていたとか。怖すぎでしょ(笑)。いろんな価値観があっていい、と思える今の時代のほうが暮らしやすいと思います。クリスマス? 別に普通に仕事ですよ。彼氏と過ごしたこともありません」(Dさん)
日本のクリスマスから「バブルの残り香」は、もう消え去ろうとしているのかもしれない。