パートタイマーに会社員、自営業者など、あらゆる人がさまざまな形で“ダブルワーク”する今の時代。稼ぎ方は幅広く進化しており、最近の「副業業界」の傾向も激変している。
「これまでは、個人事業主の人や、結婚や出産、介護といった家庭の事情で出勤が難しくなった人が、時間の融通がきく副業を探すのが主流でした。しかし最近は働き方改革で国が副業を推奨し、副業に対して企業が寛容になってきたこともあり、本業で培ったスキルを活用して別の仕事をしたいと登録する会社員の人も増えてきました。平日の夜や週末などを利用でき、週10~20時間以内でできる仕事は人気が高いのです」
そう説明するのは、在宅ワーク、内職を支援するサイト『Crarepo(クラレポ)』を運営するエムフロ・メディア事業部の渡邉潤さんだ。
一方、企業からの求人で増加傾向にあるのは事務や簡単なライティング(書き仕事)業務などといったオンラインアシスタントの仕事だ。
「これにプラスして、WEBマーケティング、デザイナー、イラストレーター、エンジニアなどは人材を求めている企業が多く、新入社員として募集する前に、こうしたスキルを持っていて、副業として働きたいと希望する人を募るケースも増加しています」(渡邉さん)
休憩時間の30分を「切り売り」する
昨今の副業では、より効率よく働くことが重視されている。副業に詳しいファイナンシャルプランナーの飯田道子さんは、その内容について次のように説明する。
「現代の副業3大キーワードは、“時間の切り売り”、“特技の活用”、“自宅にいながらできる”です。特に、時間の切り売りができる『タイムチケット』というサービスがとても人気になっています。これは“休憩中の30分”などの“隙間時間”を利用して、自分の知識やスキル、経験を販売できる新しい形の働き方で、もちろん在宅でも行うことができます」(飯田さん・以下同)