「日本の飲食店はお酒に利益を頼っていたところがありますが、中国人は中華料理店でお酒をあまり飲みません。店も料理で勝負するので、酒類の提供禁止などで潰れるケースが少ないのでしょう。スープものでも柔軟にデリバリー対応をしていたりするので、コロナの制限を受けにくい。
“新・中華街”の客層は中国人と日本人が半々ぐらいですが、出店情報は在日中国人の間でSNSなどで広まり、コロナで帰国できなくなった中国人たちが故郷の味を求めて訪れる。“ガチ中華”は一般の日本人の口にはあまり合わないのですが、若者の間ではちょっとしたブームで、こぞって食べに出かけています」(中島氏)
コロナが収束して馴染みの街に行ってみたら、すっかり新・中華街に変わっていた―というのも、やっぱり寂しいような気もするが。
取材協力/西谷格(ジャーナリスト)
※週刊ポスト2022年2月11日号