投資情報会社・フィスコが2月14日~2月18日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は底堅い値動きか。米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨で金融正常化の加速が意識され、米国株式市場では金利高を背景にハイテク関連などに売りが強まり、相場の下げを主導する可能性がある。株安がアジアや欧州にも波及すれば、主要通貨に対するリスク回避的な円買いが強まる展開もあり得る。
ただ、米長期金利は上昇基調を維持し、日米金利差の拡大を意識したドル買いは根強いだろう。連邦準備制度理事会(FRB)が1月25-26日に開催したFOMCで、想定以上にタカ派的なスタンスを示した。16日に公表される議事要旨では政策金利引き上げやバランスシート縮小の時期や度合いなどが注目され、金融正常化につながる金融引き締めを支持する内容なら金利高・ドル高に振れやすい。
なお、欧州中央銀行(ECB)は2月3日の理事会でパンデミック特別購入プログラム(PEPP)終了などを決め、緩和政策を修正する方針を固めた。市場はECBの早期利上げを期待したユーロ買いを強めたものの、ラガルドECB総裁は引き締めをトーンダウンさせており、ユーロ買いがさらに後退すればドル選好地合いが見込まれる。
【米・1月小売売上高】(16日発表予定)
16日発表の1月小売売上高はプラスに持ち直すか、注目される。12月分は予想外に弱くマイナスに落ち込んだが、短期的な調整に終われば、株安は抑制される。
【FOMC議事要旨】(16日公表予定)
FRBは16日(日本時間17日午前4時)、1月25-26日開催のFOMCの議事要旨を公表する。資産買入れの段階的縮小(テーパリング)加速のほか、利上げ時期に関する議論が注目される。