コロナ禍では県境をまたぐ移動の自粛が求められた。今後、感染が縮小し、規制が解除される日が来れば、これまでがまんを強いられた多くの人々が「旅」に出ると考えられる。もともと1~2月は閑散期で、春先に向けて観光客が増え、桜のシーズンやゴールデンウイーク(以下、GW)にピークを迎えるのが例年のパターン。今年はそれにコロナ自粛の緩和が重なって、観光客が急激に回復する可能性もあるという。
気になるのが外国人観光客の動向だ。コロナ前は空前のインバウンドブームで、観光名所が外国人でごった返した。トラベルライターのSHIORIさんが語る。
「もし夏から秋にかけて入国緩和が進んだとしたら、外国人観光客に人気の日本は混雑が予想されます。この春がゆっくり観光できるチャンスかもしれません」
この春、具体的にはどこが狙い目なのか。トラベルジャーナリストの橋賀秀紀さんは、こう話す。
「全体的にインバウンド比率が高い京都、箱根、富士山、日光は外国人観光客がいなくなって落ち着いています。老舗の旅館やホテルも、いまならばまだ価格は低い水準です。例えばハイシーズンは1泊5万円する日光の名門『日光金谷ホテル』は、いまの時点で5月の予約をすれば1万円強で1泊できます。穴場を見つけて、早めに予約するのがおすすめです」
SHIORIさんも、コロナが収まるのであれば「インバウンドが戻る前に行くべき場所」があると語る。
「都内の新宿御苑や明治神宮、青森の弘前は桜の名所で、茨城の偕楽園は梅が有名。そうしたスポットは外国人に人気なので、この春のうちに行っておきたい。来年はごった返しているかもしれませんよ。
街並みに江戸時代の雰囲気が残る金沢も外国人に人気で、コロナ前のGWの時期はビジネスホテルでも1泊1名3、4万円でした。国内旅行の需要が完全に回復する前に、人気観光地のホテルの予約を押さえておくことが大切です」(SHIORIさん)
旅行好きなら“いますぐ”検討したいクレジットカードがあるという。ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんが言う。
「SPGアメックスカードは年会費3万4100円と高いですが、更新するたびにマリオットホテル系列の5万ポイント相当の無料宿泊券がもらえ、カードの利用ポイントはマイルにも交換できるので旅が多い人は元が取りやすいです。ただし、2月24日以降は年会費が4万9500円に変更されるので、いますぐの申し込みであれば、初年度を安くできるかもしれません」