人形類の中でも、ひな人形の保有率が高かった。
●飾る期間が短いのに場所を取る。(45才・パート)
●祖父母の愛情がこもっているので捨てるに忍びない。(49才・会社員)
●人に譲ろうとしたときに突然、謎の頭痛に襲われ、怖くなって譲るのをやめた。(50才・会社員)
●家族に買ってもらったり、お土産でもらったりした人形は、捨てたら呪われそうで怖いです。(51才・パート)
捨てずに手放す方法もある。
●結婚した娘のひな人形を鳥取県の日野町に送りました。第二の人生を、全国から集まったおひなさまと楽しく過ごしているようです。(56才・会社員)
「私自身のひな人形も施設に寄付しました。そのほか、人形供養をしてくれる寺社もありますよ」(藤岡さん)
捨てられないものと、幸せにつきあうには?
部屋と心の関連性を追求する空間心理カウンセラーの伊藤勇司さんはこう話す。
「いい感情で過ごすと物事も好転し、人生の質が上がります。コツは、『将来の自分はどうありたいか』と未来志向になること。ものを捨てられない人の心理傾向はその逆で、過去思考の場合が多いんです。
人は、“もの”ではなく、それにまつわる感情や体験に執着します。そのため、思い出の品を見ると瞬時に過去に引き戻され、過去の思考を踏襲しやすくなる。それが負の感情なら、その部屋に入るたび、ネガティブ思考に陥ることに。捨てられない人に『いま好きなものはなんですか?』とポジティブな質問をすると、なかなか出てこないことが多いのです」(伊藤さん・以下同)。