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手取り20万円でもスパチャに10万円… 私たちが“投げ銭”する理由

日常的にスパチャする人たちの心理とは(Getty Images)

日常的にスパチャする人たちの心理とは(Getty Images)

 YouTubeの投げ銭機能「スーパーチャット(以下、スパチャ)」。ライブ配信中に配信者にお金を送ることができる機能で、金額は最低100円から1円単位で最大5万円まで自由に設定できる。金額によってできることが異なり、200円以上からメッセージを入力、500円以上でメッセージをチャットフィード上部に固定することが可能。クレジットカードやキャリア決済などで少額でもお金を送ることできるため、スパチャ機能を気軽に利用しすぎたあまり散財してしまう人たちもいるようだ。日常的にスパチャを投げている人の声を聞いた。

「人のためにお金を使っているので罪悪感はない」

 ゲーム実況やスマホゲームのガチャ配信で、よくスパチャをしているというのは、IT企業に勤務する20代男性・Aさんだ。以前は純粋にスマホゲームをプレイしていたが、スパチャをするようになってから、すべてのゲームから“引退”を決めた。

「それまで複数のスマホゲームで、平均で月5万円くらい、多い月は10万円以上課金していました。手取りが20万円ちょいなので、家賃と食費を抜くとほとんどですね(笑)。でも、好きなものにお金をつぎ込んでいるはずなのに後悔することも増えて、意を決してゲーム課金をやめてみたんです」(Aさん)

 課金しなくなった分、お金も貯まるようになったが、どこか心にぽっかりと穴が開いてしまったAさん。その穴を埋めたのが、ゲーム実況やガチャ動画へのスパチャだった。

「ゲームをしたら課金したくなるので、ゲームそのものからだんだん離れていったんですが、とにかく退屈でした。そんなある日、僕がプレイしていたゲームのガチャ動画の配信で、配信者の“大爆死”を偶然目の当たりにしました。胸が痛くなり、10連分の約3000円を応援金としてスパチャしたのが始まりでした」(Aさん)

 お金に余裕ができると、スパチャを日常的に投げるようになったというAさん。スマホゲームに課金していた時よりも、充実した日々を過ごしているという。

「ゲーム実況にスパチャするのは、面白い動画を提供してもらったことへの感謝の気持ちから。ガチャ動画だと“神引き”でも“爆死”でも、良い物を見させてもらったという気持ちが強い。特にガチャ動画は、さすが配信者というべき神展開が見られることもある。視聴者みんなが興奮して、スパチャが飛び交っていて、その“祭り”に自分も加わることも楽しいですね。結局ゲームをしていた頃と同じくらい、平均月5万円ほど、多い時で10万円くらいスパチャを投げていますが、人のためにお金を使っているので、罪悪感がありません。ズブズブにハマっています」(Aさん)

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