“記念配信”の時は奮発。1万円以上投げる
メーカーに勤める30代男性・Bさんは実家暮らし。声優の配信への課金が「生きがい」だと言う。きっかけは、Bさんの初めてのスパチャに対する声優の反応だった。
「コロナ禍で在宅時間が増え、正直ずっと実家にいるのは気が滅入っていました。そんななか、YouTubeを始めた声優さんも多くて、嬉しくてよく見るようになりました。それまでスパチャしたことはなかったのですが、少額のスパチャにもかかわらず、初めてであることを伝えると、配信中に『ありがとう!』と感謝してくれて、感動しました」(Bさん)
それ以降、好きな声優の配信があると積極的に訪れ、スパチャを投げるようになったBさん。時に高額のスパチャを投げることもあった。
「ソロデビュー○周年記念生配信、ミニアルバムリリース記念生配信など、“記念配信”の時は奮発しちゃいます。1万円以上は投げますね。グッズやCD、ライブチケットを買う感覚でスパチャしています。
最近は新人声優も応援したい気持ちが強いです。配信中にブレーカーが落ちた声優がいて、電気代支援としてスパチャしたばかりです。生活を支えているというのは、おこがましいですが、少しでも力になりたいという気持ちがあるので、スパチャを投げてしまいます」(Bさん)
知識人に直接質問できることへの対価
PR代理店に勤める30代女性・Cさんは、一人暮らしをするなか、コロナ禍でYouTubeを見る機会が激増。フィットネスや知識人、学び系の動画にスパチャを投げることもあるという。
「有益な情報を提供してもらっているという気持ちがあって、少額であっても、投げることが多いです。知識人に質問する時には3万円のスパチャをしたこともあります。直接質問できるのは貴重な機会なので、対価としての意味合いですかね。自分の課金に対して、すぐに反応してくれる配信者さんだと“繋がってる”感があるし、他の人がスパチャをしているのを見ているだけでも、自分はひとりじゃないことを確認できるというか。
ただ、スマホのボタンひとつで支払えてしまうというのは本当に危ない。請求額を見て我ながらびっくりしたこともあります。ひと月いくらまで、とか決めておかないと足元をすくわれるなと思っているところです」(Cさん)
スパチャを投げるようになったきっかけは人ぞれぞれだが、共通するのは感謝や支援の気持ち。配信者はファンの熱い気持ちに支えられているようだ。