馬渕:確かに企業業績は悪くない。株価水準で考えても、日経平均のPER(株価収益率)は12~15.5倍で動くことが多いから、下は2万4000円から上は3万1000円、あるいは3万2000円もあり得る。ただしこの先、2万7000円を明確に割り込む状況が続くようなら警戒が必要です。ウクライナ情勢が長期化すれば地政学リスクに加え、エネルギーや穀物の価格が高騰するインフレ懸念も継続します。株価は上値が重くなりますが、一方で短期で収束すれば底打ちが期待できます。
若林:私は悲観的だけど、だからこそチャンスだと思っていて、そのチャンスをどう生かしていくかがすごく重要。株価が下がって割安感があるけど、どこで底値をつけるかわからないから、投資信託を「つみたてNISA(少額投資非課税制度)」などでコツコツ積み立てていくにはいい時期かもしれない。私も2人目の子供を産んだから、「ジュニアNISA」を始めました。安いところはむしろ買いのチャンスと見ています。
(第3回に続く)
【プロフィール】
馬渕磨理子(まぶち・まりこ)/滋賀県出身。京都大学公共政策大学院修了後、トレーダーとして法人の資産運用を担い、その後、経済アナリストとして活躍中。フジテレビ『Live NEWS α』レギュラーコメンテーター。近著『5万円からでも始められる!黒字転換2倍株で勝つ投資術』(ダイヤモンド社)が発売中。
若林史江(わかばやし・ふみえ)/1977年生まれ、神奈川県出身。高校卒業後、投資顧問会社に就職して株式投資の魅力に取り付かれ、「美人トレーダー」としてメディアに登場。2005年よりTOKYO MX『5時に夢中!』にレギュラー出演。『ズボラな人ほど得をする!100円つみたて投資入門』(宝島社)など著書多数。
杉原杏璃(すぎはら・あんり)/1982年生まれ、広島県出身。グラビアタレントとして雑誌、バラエティ番組にも多数出演。23歳から始めた株式投資で「億り人」となるなど「株タレント」としても活躍中。近著『マンガでよくわかる 株1年生~億り人 杉原杏璃と一緒に~』(かんき出版)が発売中。
撮影/藤岡雅樹
※週刊ポスト2022年3月18・25日号