ロシアのウクライナ侵攻による地政学リスクの高まりを受け、株式市場には急落の懸念がある。3月には米国で利上げが実施される見通しで、先行きは不透明だ。危機的状況下で資産を守り、増やすには、専門家の知見が必要になる。経済アナリストの馬渕磨理子氏、タレントで投資家としても知られる若林史江氏、杉原杏璃氏の投資家3人が座談会を開催した──。【全4回の第3回。第1回 第2回を読む】
杉原:お二人の投資術を伺いたいです! 私は好きなものや身近なものをヒントにすることが多くて、大好きなゲーム株を中心に任天堂やミクシィなどに投資してきました。値動きの激しいものでもあまり欲張らずにコツコツ利益を積み上げていくスタイルが基本ですね。
それでも最近は急騰銘柄には手を出さないようにしていて、業績などの中身をしっかり見て、割安かどうかも判断するようにしています。市場で注目されている流行りのセクターに乗って儲けようと考えても、たぶん失敗してしまいますよね?
馬渕:ただ、「国策に売りなし」という格言があるように、政策できちんと予算がつくようなテーマが有望なのも事実です。
杉原:2016年ごろにバイオ関連が持て囃されましたよね。アンジェスに“触っていた”ので、その流れで儲けたこともあったんですが、それよりも自分の目を信じようと。たとえば自分が使っている化粧品メーカーとか、大好きなアイドルのSNSを見るように、“推し”の企業を隅から隅まで見に行くようにしています。
馬渕:それはすごくいい! 私の場合は「黒字転換2倍株」といって、赤字だった企業が黒字に転換するタイミングで買い、株価2倍を狙う手法を重視しています。できるだけ安いところで買って、大きなリターンが期待できる銘柄に出会いたいと思って見つけたやり方です。日経新聞や株探などのサイトで「黒字転換、黒字浮上」などと検索してヒットした銘柄から選んでいく。慣れればそんなに難しくないと思います。