中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

「ゲームは一人で完結したい!」ソシャゲ全盛時代「ぼっちゲーム」愛好者の言い分

ファミコン時代からゲームはずっと一人で完結させてきたという(写真は筆者の私物でまだ現役)

ファミコン時代からゲームはずっと一人で完結させてきたという(写真は筆者の私物でまだ現役)

 昔と比べて、ゲームのあり方が大きく変わっている。いまやスマホゲームが全盛で、いわゆる「ソシャゲ」(ソーシャルゲーム)のCMも当たり前のように見かける。オンラインで他のユーザーと繋がり、期間限定のイベントに参加するのを楽しみにしているゲームファンもいるだろう。その一方で、ゲーム好きでありながらも、オンラインゲームを頑なに拒否し続けている人もいる。「ゲームは個人的な娯楽であるべき」と考えるネットニュース編集者・中川淳一郎氏が「ぼっちゲーム」の楽しさを述べる。

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「ぼっちゲーム」と書くと「ぼっちメシ」みたいな感じでネガティブなニュアンスも感じられるかもしれませんが、私自身、「なんでゲームの世界で見知らぬ他人と接してさらに忖度や協力までしなくちゃいけねぇーんだよ。そんなのウゼェ」としか思えないのです。

 私にとってゲームというものは超個人的な娯楽であり、そこに他人に介在してもらいたくないんですよ。

 1986年に第1弾が発売された『ドランゴンクエスト』シリーズは、ファミコン時代から『IX』まではすべてプレイしました。そして、2012年に『ドラゴンクエストX』が出ると知った時は狂喜乱舞したのですが、『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン』というオンラインゲームであることがすぐに分かり、「こんなドラクエやりたくねぇ!」と一切プレイしませんでした。その後発売されたオンラインゲームではない『ドラゴンクエストXI』はもちろん買いました。

 別にゲームにネットが介在することに対して嫌悪感はありません。何しろ、ニンテンドーDSの『ドラゴンクエスト』『ドラゴンクエストII』『ドラゴンクエストIII』『忍者じゃじゃ丸くん』『バトルシティー』はダウンロード版を購入しているわけですから、ネットに接続していないとそもそも購入できません。そして、ニンテンドー3DSの『三國志』の「英雄バトルロード」モードでは、ネットに接続して自分が全国で何位なのかを確認し、とあるステージでは「2位」であることが分かり、これは嬉しかった。

 ただ元々、ゲームセンターで『ストリートファイターII』等の格闘ゲームをやる時も(筐体の向こう側にいる)生身の人間と対戦したくなかったりしたわけで、ゲームにいちいち他人に介在してもらいたくないんです。ストIIについては、対戦相手が来た時の「Here Comes A New Challenger!」の表示が出ないよう、常に他人との対戦仕様ではない筐体でプレイしていました。

 今は将棋や麻雀等のゲームもオンラインで対戦ができますが、正直言うとこれもやりたくない。あとわざわざ運営側の都合に合わせて、期間や時間限定のイベントに参加するのも嫌です。私の考え方では、ゲームについては徹底的に個人的なものでありたいんです。日常生活を送るうえで、常に他人に配慮しなければならないわけですから、その息抜きであり、娯楽であるゲームの世界には他人に関与してもらいたくないんです。

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