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家計の保険料支出「20年で半減」から下げ止まりの兆候 どう見直すべきか

「コロナ保険」に加入する必要はあるのか

第一生命保険は、コロナに感染すると10万円の保険金が受け取れる「コロナminiサポほけん」の販売を一時休止し、保険料値上げも実施(時事通信フォト)

第一生命保険は、コロナに感染すると10万円の保険金が受け取れる「コロナminiサポほけん」の販売を一時休止し、保険料値上げも実施(時事通信フォト)

 ただ、そうした傾向がコロナ禍によって変化しているという。

「新型コロナウイルスの感染拡大による不安の高まりから、保険に加入する人が増えています。コロナ禍で生命保険各社も対面販売を休止せざるを得なくなり、新規契約件数は2年連続で減少していますが、ネットなどの通販でも売れる医療保険は人気を集めています。また、ステイホームが増え、これまでなら昼間はほとんどつながらなかった家の固定電話に出る人が増えたことで、電話営業が奏功するようにもなっているのでしょう」

 家計調査による「年金以外の保険料」は、2019年の2万651円から2021年には2.4%減の2万161円とわずかながら減っている。しかし、2020年は2万2206円と、実は前年比7.5%増となっていたのだ。

「今後を見ていかないと正確なことは言えませんが、直近の変化を見る限り、コロナ前までは減少が続いていた保険料がコロナ禍で下げ止まった可能性があります」

 最近では医療保険に加え、コロナに特化した「コロナ保険」も登場して人気を集めている。感染拡大が続くなかで、保険会社の想定以上に売れすぎたため、販売停止や保険料値上げに踏み切る会社も相次ぐほどだ。

「ただし、そもそもコロナはいまのところ指定感染症に指定されているので、全額公費で治療できます。基本的に自己負担はゼロなので、本来なら医療費の補填としてのコロナ保険も医療保険もいらないはずです。わざわざ保険料を払って備えておく必要はないという考え方もできるはずです」

 大切な家計のお金を捻出する以上、ただ不安に煽られるのではなく、冷静な判断が求められる。

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