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がん治療「標準治療」ならいくらかかるのか 入院中の雑費や交通費も考慮を

限度額適用認定証とは

 高額療養費制度のデメリットは、最初に自己負担し、お金が支払われるまで時間がかかる点。それを解消するのがこの制度だ。

 70才未満の公的医療保険の被保険者・被扶養者が対象で、各自が加入している健康保険組合、全国健康保険協会、市町村(国民健康保険、後期高齢者医療制度)、国保組合、共済組合などに交付申請すれば「認定証(限度額適用認定証)」が受け取れる。

 医療費の自己負担額が一定の金額(自己負担限度額)を超えた場合、病院や薬局の窓口でこの「認定証」を提示すれば超過分を前払いする必要がなくなる。70才以上は申請の必要はなく、「高齢受給者証」や「後期高齢者医療被保険者証」が「認定証」の代わりとなる(ただし、70才以上の住民税非課税世帯は例外)。

入院中の雑費や通院の交通費も侮れない

治療費以外でかかる主な費用

治療費以外でかかる主な費用

 かかるのは治療費だけじゃない。がんになると治療費以外の意外な出費が生じる。

 たとえば、入院の際の差額ベッド代は、個室など特別な療養環境を利用したときにかかる費用。本人が希望する場合はもちろん、差額ベッド代が発生しない部屋が空いていない場合も、払わざるを得ない。また、治療に家族の付き添いが必要となる場合は、家族分の交通費や食事代、宿泊費が必要となる。さらに、日用品代、パジャマのレンタル代、クリーニング代、テレビのカード代なども考えておきたい。

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