住まい・不動産

渋谷、新宿、赤坂…“大都会の繁華街”での一人暮らし生活、実際の住み心地

 騒がしさや治安については、どうなのか。

「私はにぎやかなのが好きなので苦にならない。年末や歓送迎会シーズンは、酔いつぶれた人が駅前に転がっていることがありますが、学生街というわけではないので大人数ではないし、家はいわゆる渋谷のど真ん中にあるわけではなく、静かな場所なので問題ないです。

 治安については、それほど悪いと思ったことはありません。むしろ警官がしょっちゅう巡回してくれていますしね。ハロウィンが話題になりますが、あれも渋谷に住んでいない人がその日騒いでいるだけです。飲食店が多いので早朝、駅に向かうとお店が出しているゴミのにおいが漂うことがあって、それには最初はびっくりしましたが、慣れですね。気にならなくなりました」(Aさん)

複数の路線にアクセスできる新宿生活

 初めての一人暮らしで新宿(新宿区)を選択した人もいる。専門商社で働く20代男性・Bさんは、仕事の多忙さから新宿に住むことに決めた。

「当時、新宿方面に営業先が多くて、仕事関係の人たちと飲むのもいつも新宿でした。実家は埼玉県寄りの東京でしたが、新宿からかなり距離があり終電に乗り遅れることが多かった。タクシー代がかさんだため、いっそ新宿に住めばいいのではないかと思ったんです」

 新宿駅と一口に言っても、東口、西口、南口など出口で印象は違ってくる。Bさんが住んでいるのは、新宿駅の西口と南口に近く、大江戸線の都庁前駅や京王新線の初台駅にも徒歩圏内のエリアだ。

「都庁周辺のオフィスビルに入居する飲食店で食事できるし、自炊したい時は初台周辺にスーパーもあるので全然問題ない。日用品や家電を見たくなったら、新宿駅まで15分くらい歩けばいい。開き直りで決めた新宿ですが、めちゃくちゃ便利で大都会を満喫しています。私は1Kで9万円代の物件に住んでいますが、コスパ良好。非常に満足しています。

 在宅勤務になったら都心に住んでいる意味がなくなるとよく言われますが、繁華街が好きな私にとっては逆。住宅街だと気晴らしができなくて、息が詰まりそう。新宿駅まで散歩して息抜きできるのは大きな利点だと感じました。引っ越すとしても新宿内で引っ越したいくらいです」(Bさん)

赤坂はお酒好きには最高のロケーション

 憧れの街だった赤坂(港区)に住む人もいる。IT企業に勤務する30代男性・Cさんは数年前、通勤ラッシュから解放されたいという思いと、心ゆくまでお酒を飲みたいという理由から、職場の最寄りである赤坂周辺に住むことに決めた。

「職場が赤坂駅で、よく赤坂見附駅近くの飲み屋で飲んでいました。当時は荒川区に住んでいて、庶民的な下町の雰囲気は気に入ってましたが、一方でキラキラとした繁華街にも憧れていました。馴染みの飲み屋で、『あのマンションは芸能人の○○が住んでいた』みたいなことを聞くと、世界が違う人が住む街だと思っていましたが、まさか自分が住むことになるとは」

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