インフレの時代には、国民もお金の使い方、資産の守り方を根本から変えることを迫られる。貯蓄はリスクとなり、自ら資産を運用していくことが求められる。
株式で資産の一部を構成していこうとする際には、大きな成長が期待できる「高成長銘柄」を見極めることが大事だ。カブ知恵代表の藤井英敏氏が語る。
「“川上”産業の銘柄などは物価上昇に比例した株価上昇は期待できるが、それ以上の上昇を狙うなら、爆発的な成長力を持つ企業に注目しておきたい。なかには“テンバガー(10倍株)”となる爆発力を秘めた銘柄もあると見ています」
まず藤井氏が注目するのが、AI(人工知能)を活用して顧客企業が抱える課題を解決するエッジテクノロジーだ。
「業績が絶好調で、今年4月期は前年比334.6%と大幅な営業増益予想となっています。今年2月にマザーズに新規上場したばかりで、圧倒的な成長力からも大化けが期待できるでしょう。また、バイオマス由来の化学品の研究開発を進めるGreen Earth Instituteは、石油由来の化学品に取って代わる“イノベーション”につながる可能性が高く、要注目です」(藤井氏)
さらにコロナによる“自粛ムード”から経済再開に向けた動きが高まるなか、「コロナ禍で我慢を強いられてきた人たちの『リベンジ消費』は、インフレ下でも盛り上がりが期待できる」として、藤井氏は格安航空券サイトを運営するアドベンチャー、ウエディング事業を展開するブラス、スポーツイベントを手がけるセレスポなどを挙げる。
また、ウクライナ危機でサイバー攻撃が問題視されるなか、「ネットセキュリテイの重要度は高まっており、グローバルセキュリティエキスパートやGRCSなども注目」(藤井氏)という。