トヨタ自動車は3年ぶりとなる対面中心の入社式を実施。豊田章男社長は本社に集まった約1000人の新入社員に対して、「挫折を恐れないでください」と語りかけた。
《私自身、振り返ると、(新人の)当時は「試練」や「まわり道」だと思っていたことが、すべて、自分の成長の糧になっていたと思います。そう思えるのは、10年後、20年後かもしれません。それでも、これだけは言えます。生きていく中で、ムダな経験などひとつもありません。私は、挫折を経験し、試練を乗り越えるたびに人は成長し、やさしく、強くなっていくと思っています》
日本を代表する経営者たちが自身の「哲学」を披露するのも入社式の醍醐味だ。
ソフトバンクグループの孫正義代表は、「戦争反対」の強い意志を述べた後、約1300人の新入社員にこう呼びかけた。
《皆さんは咲き誇る桜の花のような存在。一輪の桜の花も美しいけれど、志をともにして一緒に春を迎えよう》
例年、一足早い3月に入社式を開催する、ユニクロでおなじみのファーストリテイリングは、2019年に柳井正会長兼社長が語ったこんなせりふが話題となった。
《1つの仕事を10年間やらない限り一流にはなれない。一流のプロフェッショナルになってほしい》
桜の季節に迎える門出の儀式で、時代を映す数々の名スピーチが生まれている。
※女性セブン2022年4月21日号