新年度がスタートした4月1日、全国の企業で入社式が行われた。新型コロナウイルスの感染拡大を乗り越え、多くの企業が3年ぶりに対面式での入社式に臨んだ。メディアを通じて、真新しいスーツで緊張気味にトップの祝辞に耳を傾ける初々しい新入社員の姿を久しぶりに見ることができた。
「CRAZY KRACIE(クレイジー・クラシエ)」
こんなビジョンを掲げるのは日用品、漢方薬、菓子などの事業を展開するクラシエホールディングス(旧カネボウ)を率いる岩倉昌弘社長。フレッシュな若者たちを前に岩倉社長はこう語りかけた。
《挑戦することを楽しみ、世界を夢中にするイノベーションを起こす人材になっていただきたいと思います。
そして、新入社員と言えども、「会社が何かしてくれる」という受け身の姿勢ではなく、「私は会社をこう変えたい」「そのために私はこうしたい」という考えをしっかり持ち、夢中になって行動していただくことを強く望みます》
同ホールディングスの広報担当者が語る。
「祝辞は社長の岩倉が考えて原稿を作成しています。新入社員には学生から区切りをつけ、社会人としての自覚と責任、そして何よりもクラシエの仲間となる心構えを持ってもらいたい。弊社の若い広報担当者に自身の入社式の印象を聞いたのですが、やはり『CRAZY KRACIE』という言葉のインパクトが強かったと話していました」