この4月から、高校の家庭科で「金融教育」の授業が始まった。年金や保険の知識だけでなく、株や投資信託についても教えるという。だが当然ながら、学校で扱うのは、基礎的なことが中心。本気で資産を増やしたい大人は、投資の“近道”を知っている──。
ロシアがウクライナ東部への軍事侵攻を開始したのは、2月24日。ただでさえコロナ禍が続く中、突然の戦争に、世界中で不安が高まり、株価も世界的な下落に見舞われた。個人投資家で、『10万円から始める! 小型株集中投資で1億円』などの著者・遠藤洋さんが言う。
「今回のように世界中で不安が高まると、より安全な資産を持とうと、持っていた株を売って、現金や金(ゴールド)、暗号資産(仮想通貨)に換えようとする動きが高まるため、結果的に株価が下がります。しかし、冷静に考えると、戦争が始まったからといって、直接的なダメージを受ける会社はそれほど多くない。多くの日系企業の業績自体はさほど変わらないでしょう」
投資の基本は「安いときに買って、高いときに売ること」。株を手放したがる人が増えているいまは、投資の始めどきでもあるのだ。カブ知恵代表の藤井英敏さんも、こんな見方をする。
「民間か政府がお金をたくさん使うと、景気がよくなる。いまは世界的に自国防衛の機運が高まっているので、各国が防衛費を増やした結果として、経済が動くことが予想されます。皮肉にも、戦争が起こると景気がよくなるという通説があるのです」