人道的な問題を置いておくことはできない。それでも、事実、この世界的な危機によって、日経平均株価は、3月9日の2万5000円割れから一気に上昇し、23日には2万8000円台に回復。15日間で12%の上昇を見せている。マーケットバンク代表の岡山憲史さんが分析する。
「いまは、株価が2倍以上になっている銘柄が10以上あり、なかには3倍、4倍になった銘柄もあります。そもそも、3月頭までの株価の暴落は、ロシアよりも、コロナ禍の影響が大きい。米国のサプライチェーン(供給網)に支障をきたし、物流が滞ってインフレーション(インフレ・物価の上昇)が起きたのです。そこにウクライナ侵攻が起き、投資家の不安心理が拡大。売りが加速して株価が下がり、ロシアへの経済制裁で原油価格が高騰し、ますますインフレが進みました」
インフレとは、通貨の価値が下がることを意味する。超低金利時代のいま、現金を銀行に預けているだけでは、お金は実質的に目減りしていくようなもの。だからこそ、いつ、何が起こるかわからないいま、投資に目を向ける必要があるのではないか。
※女性セブン2022年4月28日号