2020年はかなりテレワークをしていたけれど、2021年の東京オリンピック以降、「完全出社に戻った」という声も聞こえてくるようになった。テレワークはコロナ禍の要請によって一時的に導入されていると考えがちだが、それは間違いと言える。
総務省がいうテレワークは、大きく【1】在宅勤務、【2】モバイルワーク、【3】サテライトオフィス勤務に分けられる。導入により期待される効果は幅広く、働き方改革、労働人口の確保、生産性の向上、非常時の業務継続、オフィスコストの削減、育児・介護との両立などに加え、地方創生の効果もあるという。
テレワークが確立されれば、大都市部への集中が是正され、地方移住も促進されるだろうとの思惑がある。実際、東京郊外のベッドタウンでは地価の上昇が認められている。労働人口の確保や生産性の向上は、今後も喫緊の課題として認識され続けるはずだ。
つまり、コロナ禍が終わってもテレワークの必要性は失われないということになる。どうせやることになるのなら、テレワークのメリットとデメリットを認識したうえで上手に働きたいものだ。場合によってはテレワークの有無が転職の際の重要な判断要素になることもあるだろう。
NEWSポストセブン「転職研究室」が転職(活動を含む)を経験した20〜60代の男女に実施した「テレワークへの意識」についてのアンケートで、テレワークの希望頻度について聞いた結果が興味深い。
「毎日(週5日)テレワークしたい」と答えた人は、2割強(261人中59人)だった。以下、「週4日」が24人、「週3日」が58人、「週2日」が54人、「週1日」が37人だった。要するに、「8割弱の人は会社にちょっとは行きたい」のである。