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【第2回】夜10時過ぎに国税局へ マルサの皆さん、働き過ぎでしょ | 突然マルサがやってきた!

■夜の10時過ぎてるのに国税局へ? マルサの皆さん、働き過ぎでしょ

 脱税摘発のプロであるマルサの手にかかれば、たかだか70平方メートル程度しかない僕の部屋などひとたまりもありません。玄関から秘蔵のエロ本ライブラリーまで、とにかく隅から隅まで全部調べ上げられて、押収が必要と判断されたモノは手際よくダンボールに詰め込まれていきました。

 さらには、

「車を見せてください」

 と、駐車場まで連れて行かれ、愛車の車内もくまなくチェック。トランクの下にある予備タイヤまで引っ張り出して、なめるように調べていました。

 僕は思わず、

「すごいっすねえ~、こんなとこまで見るんですか」

 と、感心していると、

「こういうとこに現金隠す人、よくいますからね」

 と、マルサの人はなぜかちょっと得意げ。ちなみに車を開けるときに出したキーホルダーには、車のキーをはじめ、実家とか会社のシャッターとか倉庫とか、とにかくいろんなカギが10個くらいジャラジャラついていたので、

「これはなんのカギ? こっちは?」

 と、ひとつひとつ、しつこく聞かれました。正直、日常的に使っているのは3つくらいで、ほかのは自分でもなんのカギだったかはっきり思い出せず、しまいには、

「もういいっすよ、全部持ってっちゃってください!」

 と、泣きを入れてしまいました。その後も、引き続きキビシイ質問が次々と浴びせられます。

「ほかに何か隠してるモノはないの?」

「口座はこれだけ? まだあるんじゃないの?」

「正直に言ったほうがいいよ」

 こんな状況で今さら何を隠せるっていうんでしょうか(泣)。僕はありとあらゆることをすっかり白状させられていました。

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