企業年金を取り巻く制度改正も進む。現在、企業型DCの掛け金の限度額(DBと併用の場合)は月額2万7500円だが、2024年10月からはDBの掛け金(相当額)との合計が月額5万5000円までとなり、DBの割合が少なければ、その分DCを増やすことも可能となる。
「退職金もあるし、老後資金は会社任せでどうにかなるはず」といった考えは今後通用しなくなる。年金は自ら運用しなければ増えない時代が迫りつつあるのだ。
「DCだけでなく、『iDeCo(個人型確定拠出年金)』や『つみたてNISA(少額投資非課税制度)』といった税制優遇のある制度にも目を向けることが、プラチナ老後へとつながる方法といえるでしょう」(藤川氏)
前述の試算では運用をしていない場合、89歳で「老後破産」に陥るが、年1%運用していれば200万円、年3%運用なら1000万円以上の資産が残る計算となる。人生120年時代の老後生活が“何色”になるかは、あなた次第だ。
※週刊ポスト2022年5月6・13日号