また、心の持ちようとして、見栄を捨てたと笑って話す。
「わが家は本家なので、これまでは親戚との交際費をかなりかけてきたんです。でも年金生活になったので、ありのまま“いま苦しいのよ”って断っています。息子にも、“年金をいまこれだけもらっている。大きな財産もないし、最低限あなたには迷惑をかけないようにするから”と伝えています。夫も子供も、家計簿を見せるとビビるみたいです(笑い)」
見栄を張ることはやめても人間関係だけは大切にしているという。
「家族で仲よくしたり、近所づきあいをマメにしたり、そういうことが年を取ってからの幸せにつながると思います。老後は、お金さえあればええんと違うんですよ(笑い)」
見栄を張らずにありのままの状況を周囲に伝え、気を使わずに生活しやすい状況を作っりつつ、豊かな人間関係を築くことが、幸せな老後のためには重要だと言えそう。そして、そういった人間関係が節約につながっていくのもまた事実だろう。
【プロフィール】
パート・こんすけさん(仮名・67才)/兵庫県在住。56才まで化粧品の販売員としてフルタイムで働く。現在は夫(73才)と33才の息子(独身)の3人暮らし。収入は夫婦2人の年金約22万9000円+パート代約2万円。
※女性セブン2022年5月12・19日号