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2024年から「相続登記」が義務化 トラブルを回避するための正しい手順

まずは基本を押さえる!死後の相続手続きのステップ(1~12)

まずは基本を押さえる!死後の相続手続きのステップ(1~12)

共有名義はダメ、絶対

 相続時に不動産の名義変更を済ませておかないと、過料を科されるばかりでなく、様々な面倒が生じるリスクがある。

「問題が複雑になるのは、亡くなった親の不動産がさらに“先代の名義”のままになっている場合です。ずっと前に亡くなった祖父や曾祖父の名義のままというケースもある。そうなると、名義変更するためには遡って“先代や先々代の遺産分割協議書”を作成しなくてはならない。

 父の兄弟姉妹やその子供たち、祖父の兄弟姉妹やその子・孫たちといった具合に権利を持つ人がねずみ算式に増えて、大量の関係者の同意と印鑑が必要になってしまうのです」(吉澤氏)

 吉澤氏が相談に乗った事例のなかには遺産分割協議書に33人のハンコが必要というケースもあったという。

「すぐにハンコを押してくれる人ばかりとは限らないし、認知症の人がいれば家庭裁判所が関与してくる。相続税の申告期限である10か月以内に手続きが完了できなくなり、税務署にとりあえず“未分割の申告”をしなければならないなど面倒が生じます」(吉澤氏)

 そうしたトラブルをなくすために必須となる相続登記。手順について吉澤氏はこう説明する。

「まずは死亡届を提出し、相続人を確定させて遺産分割を話し合います。遺言書がある場合は話し合う必要はありません。そのうえで関係書類を用意します。親など被相続人が亡くなったことを証明する除籍謄本、住民票の除票、さらに相続人が誰かわかるように被相続人が生まれてから亡くなるまでの戸籍をすべてつなげて準備する。遺産分割協議書には相続人全員の実印と印鑑証明書が必要です。こうした書類は銀行預金などすべての名義変更に共通して必要となります」(吉澤氏)

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