千葉県松戸市に住むOさん(40代/男性)は、別の観点から“ナシ”だという。
「以前は、『子どものために親が仕事を休むなんてありえない』『旅行に行きたければ、子どもが親の都合に合わせて学校を休めば良い』と考えていました。しかしある時、尊敬している先輩から、『自分の時間を自分でマネジメント出来ない人間は、必ずどこかで行き詰まる』と言われ、まったくその通りだな、と。
それ以来、会社に『○日は休みます』『○日から○日まで休みたいです』と、希望を言うようにしました。もし、子どもに学校を休ませて旅行に行くということは、仕事をしている自分の時間を自分でコントロールできていないということ。子どもの夏休みや冬休みにしっかり休めるように働いているので、逆に子どもにズル休みは絶対にさせません」(Oさん)
「見聞を広めるのも大切な教育」との意見も
ただ、これまで挙げてきた意見が今の時代の大多数かといえば、決してそんなことはない。『女性セブン』が2018年に行ったアンケート(全国の10~80代の男性・女性457名が回答)によれば、「学校休ませて旅行に行く」という質問の結果は、反対が59.8%、賛成が40.2%。実行したかどうかはさておき、「アリ」と考える人は少なくないのだ。さいたま市に住むSさん(30代/男性)はこう語る。
「我が家は共働きなので、夏休みや冬休みもなかなか旅行には行けませんし、見聞を広めるのも大切な教育だと思います。娘は小学生なので、数日休んだところで勉強は私でも教えられます。実際、学校を休ませて出かけたこともあります。
私自身、子供の頃に学校を休んで、遠く離れた祖父母の家に遊びに行ったことは良い思い出として心に残っています。その時は親の仕事の都合で学校を休むことになりましたが、結果的にそれが祖父に会った最後の機会となりました。“絶対にダメ”と決めず、臨機応変にすれば良いと思います」(Sさん)
東京都荒川区に住むAさん(40代/男性)はより現実的だ。
「私はサラリーマンで平日勤務ですが、妻はサービス業で土日は出勤。たまたま休みが合うタイミングで旅行に行かないと、永遠に家族旅行に行けません。1泊2日が限界なので、混雑しない平日を選びがちで、昨年末も月曜日に学校を休ませてUSJに行きました」(Aさん)