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【第8回】年利はなんと14.6%! 毎日5万円超の延滞税が積み上がっていく | 突然マルサがやってきた!

■近所でも大反響! 「いつの間に六本木ヒルズなんかに住んでたんだい?」

 告発のニュースが実名で報道されたことで、埼玉の実家の近所でもちょっとした騒ぎになりました。小さいころから僕のことを知っているおばあちゃんが、

「きよちゃん、アンタ何かやったの? えふえっくすって何?」

 と目を丸くして聞いてきます。

 仕方がないので、

「フォーリン・エクスチェンジの略だよ、そういう投資があるんだよ」

と答えると、

「なんだいそれは???」

てな感じで、まるで通じませんでした。ほかにも、

「ほんとに脱税なんかしたの?」

「毎日会社にいたのに、いつの間に六本木ヒルズなんかに住んでたんだい?」

などと、ニュースに驚いた近所の人たちが次々と声をかけてきました。僕はそのたびに、

「報道されてる通りです。税金はこれからがんばって全部払います。また一からがんばるんで、よろしくお願いします」

と頭を下げていました。報道されて以後の周囲の反響を見るにつけ、僕は罪を犯したのだという現実が、胸にズシンとこたえました。

 僕の行為を激しく非難する人や離れていく人がたくさんいたからです。少なくとも、ヒルズで豪遊していたころの人間関係とは、ガラリと変わってしまいました。

 ある友人からは、

「脱税って結局、『国家反逆罪』ってことだよね」

と言われましたが、ハイ、確かにその通りだと思います。それでも、変わらず接してくれる人や応援してくれる人たちが大勢いました。これが本当にありがたくて、経済的などん底にいた僕に勇気と希望を与えてくれました。

 以前はひっきりなしに届いていた高級品のお中元はパッタリ途絶えたけれど、代わりにカップ麺や缶ビールの差し入れが届くようになりました。日曜に仕事をしていると、近所の中華屋のオヤジが、

「おう、休み返上してがんばってんだな。カツ丼おごってやるよ!」

 と、無料で出前をサービス。僕の脱税事件について知ってるはずなのに、こんなにやさしくしてもらえるなんて……。地域の人の温かさが身にしみました。

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