幸せを“買う”ために必要なお金とは
「死に金」を防ぐには、お金を払う前に、wantかneedかを、落ち着いて見極める必要がある。特に、タップ1つで購入できてしまうネットショッピングなどは、商品を買い物かごに入れたら、ひと晩置いてみる。
「私自身、ネットショッピングはひと晩寝かせて、朝になってから“やはり必要だ”と思ったら購入するようにしています。衝動に左右されないよう、感情をクールダウンさせてから判断することで、ムダな消費は減らせます」(友野さん・以下同)
友野さんによれば、幸せを“買う”ためには「その土地での最低限の衣食住を確保するお金+保険や医療などの安心のためのお金+時々プチ贅沢ができるだけのお金」があればいいという。つまり、日常的な出費においては、これ以外は「死に金」になりやすいということだ。
「プチ贅沢とは、自分をねぎらったり慰めたりするために、いつもより少し多めに出すお金や頻度のことです。例えば、毎日スターバックスでコーヒーを飲んでいるなら、頑張った日は少し奮発してキャラメルマキアートを注文するなど。値段は1.5倍になりますが、これで幸せを買うことができます。このとき、飲み物だけでなく、それを楽しむ時間や体験も購入していることになります」
友野さんは、こうした自分へのご褒美やイベントの日などのプチ贅沢を「言い訳消費」と呼ぶ。
「贅沢は一時的に気持ちを豊かにしますが、同時に“ムダ遣いしている”という罪悪感がストレスにもなります。ところが、言い訳が立つことでストレスを感じにくくなり、より満たされるのが、プチ贅沢のメリットです」
心を満たすたまの贅沢は、人生を豊かにする「生き金」なのだ。
※女性セブン2022年6月16日号