これから買うなら、中古マンションvs新築一戸建て
【アドバイス】貯蓄が苦手な人は中古マンションを
「一般的に中古マンションの方が新築一戸建てより割安ですが、築年数が古い中古マンションの場合、買っても早々に建て替えの可能性が。そうなるとさらに多額の資金と仮住まい費用などが必要に。
一方、新築一戸建てでは、老後に庭整備などの外注費用や、リフォームなどで数十万~数百万円程度の大きな出費になるケースも。貯蓄が苦手な人は毎月修繕積立金などを引き落とされるマンションの方が向いているかもしれません」(岡本さん)
ただ、もし老後に新たな家を買う資金があるなら、介護付き有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅に入居する方が、住み替え費用が一度で済み、余分な支出を抑えられるという考え方も。
実家の空き家、売るvs売らない
【アドバイス】放置するならすぐに売却が◎
「建物があれば固定資産税が6分の1になる軽減税率を念頭に、古くなっても放置されている空き家が増えています。国や自治体も空き家対策に乗り出し、解体費用の補助金を出しています。それでも解体せず、倒壊のおそれがあり、周辺環境に悪影響が大きい場合は『特定空き家』に指定され、“6分の1優遇税”の適用から外され、強制撤去で解体費用は自分持ちに。住まないのなら売却や賃貸で有効活用し、自分の老後資金に使うのがお得です」(岡本さん)
【プロフィール】
岡本典子さん/ファイナンシャルプランナー。終活に特化したファイナンシャルプランニング・オフィス「FPリフレッシュ」代表。主な著書に『イザ! というとき困らないための 親の介護と自分の老後ガイドブック』(ビジネス教育出版社)。
丸山晴美さん/節約アドバイザー。FP技能士2級、宅地建物取引士(登録)、消費生活アドバイザーなどの資格も持つ。主な著書に『50代から知っておきたい! 年金生活の不安、解消します』(幻冬舎・共著)など。
取材・文/桜田容子
※女性セブン2022年6月16日号