ファン仲間とのグッズ交換会
Aさんのような悩みの解決策を探るべく、「グッズとしてのクリアファイル」を大量に所持する人に、話を聞いてみることに。ある女性アイドルグループのファンだという40代の男性・Bさんは、クリアファイルを「ファン仲間とのコミュニケーションツール」として活用しているという。
「アイドルグループの場合、同じCDでも“限定盤A”、“限定盤B”、“通常盤A”、“通常盤B”といった感じで複数の種類が発売されるのですが、僕は毎回その全部を買っています。だから、クリアファイルも同じものがたくさん手に入ることは多いですよ。
といっても、クリアファイルを何枚もほしいわけではなく、1種類につき1つあれば十分なので、余ったクリアファイルは、大体ファン仲間と交換しています。クリアファイルをあげるかわりに、別の余っているポストカードなどのグッズをもらったりします。もしくは、ほしいという人にタダであげてしまうこともあります。
ファン仲間とのグッズ交換会は定期的に行っていて、余っているクリアファイルは、案外すぐなくなるものです。特にA4サイズのクリアファイルは、写真が大きくプリントされているので人気が高いですね」(Bさん)
グッズとしてコレクションしているというAさん。どのように保管しているのだろうか。
「クリアファイルをコレクションするためのホルダーがあるので、そこに入れています。私が使っているのは、タワーレコードが販売している『クリアファイル収納ホルダー』。最近はこういう“推し活グッズ”も充実していて、助かります」(Bさん)
クリアファイルで仕事を潤滑に
自分の好きなコンテンツのクリアファイルを、あえて「仕事場で」使っているという人もいる。アニメファンの30代女性・Cさんは、取引先との会議のときもアニメのクリアファイルに書類などを入れて持参するという。
「仕事の現場で、アニメのクリアファイルを持つのはどうなのかと最初は思わなくもなかったんですが、クリアファイルが会話のきっかけになることもあります。私のクリアファイルを見て、結構 “私もこのアニメ、好きなんですよ!”と盛り上がったりするんです。これがポストカードやぬいぐるみのようなものだったら、そういった活用のされ方は全くなく、ただただ家に飾るだけですから、使えるものは使ったらいいと思うようになりました。
とはいえ、仕事で実際に使えるのはA4サイズの大きなクリアファイルだけ。A5サイズだと小さくて、書類は入れづらいので、そういうものはコレクション行きです」(Cさん)
2人に共通していたのは、「コミュニケーションツール」ということだった。意外にも「実用」以外のポテンシャルを持つクリアファイル。単なるおまけ以上の存在価値がありそうだ。