【実例3】不倫夫の思い通りにさせないことを決意(45才・会社員女性)
5年前に夫(44才)の浮気が発覚。それ以降、夫が汚いものに感じられ、話すのも不快に。寝室を分けたのを機に、家庭内別居となりました。それでもかなりストレスで何度も離婚を考えました。
でも、息子(10才)と娘(6才)には父親が必要と考え、がまんしようと思っていた矢先、夫が息子に、「パパとママが別れて住むならどっちがいい」と聞いていたことが発覚。娘からも、「パパと出かけたら、知らない女の人を紹介された」との報告が……。
どうやら夫は私と離婚して、浮気相手との再婚を考えている様子。しかし、夫には不倫をしているという証拠があるため、法律的に自分からは離婚を言い出せない。とはいえ、外堀を少しずつ埋めようとしているのでしょう。
腹が立ち、だったらすぐに離婚を……と思いました。私には仕事もありますし、夫や不倫相手から慰謝料と養育費が取れますから、生活に困ることはありません。とはいえ、再婚したい夫と不倫相手の思い通りになるのは癪です。
そこで、どんなにつらくても、しばらくは家庭内別居を続けることを決意。夫がいない間に彼の部屋に入り、財産の現状を知るべく、資料を集めています。離婚した際、財産分与を有利に進めるための準備です。子供たちも応援してくれていて、夫が突然帰って来たときに備え、玄関を見張るなどしてくれています。おかげで、夫が貯金を少しずつ別の口座に移動させ、私への財産分与を減らそうと画策していることも判明。
つらい家庭内別居も、自由な未来のための準備期間と思えば乗り越えられそうです。
【アドバイス】離婚を想定するなら家庭内別居を有効活用
「婚姻期間中に取得した株、アート、不動産も財産分与の範囲内。最終的に有利な離婚をしたいなら、財産の把握は必須。別居したら調べるのがかなり難しくなるので、家庭内別居中に通帳の写し程度でもいいので、財産の状況などを把握しておきましょう」(齋藤さん)
取材・文/前川亜紀 イラスト/白ふくろう舎
※女性セブン2022年6月30日号