オフ会に参加したら“自分だけ”おじさんだった
IT企業に勤務する30代男性・Bさんは、職場では趣味のスマホゲームについて語り合う仲間がおらず、SNSやマルチプレイ(協力プレイ)などに活路を見出した。
「学生時代にオタク趣味を隠していたので、趣味でつながれる友人はいませんでした。職場に僕のプレイするスマホゲームのユーザーがいればよかったのですが、そこも期待ハズレに終わりました。そこで、30代前半くらいからSNSでゲーム垢(アカウント)を作り、同志たちと交流し、マルチプレイをするなどして仲を深めていきました」(Bさん)
そしてついに仲が良いメンバーとのオフ会に参加する時が来た。Aさんは自分以外「平成生まれ」と聞いていたが、平成と言っても「1桁」と思い込んでいたという。
「実際は平成『2桁』に生まれた世代。20代前半の人が多くて、自分とは10歳以上離れていました……。みんなに気を遣わせてしまう空気だけは避けたかったので、仕事を理由に早めに帰りました(笑)。ゲームの話ができればそれだけでも満足なのですが、同年代だからわかる学生時代に流行ったアニメやゲームみたいな話題で盛り上がりたい願望もあるので、やっぱり同年代と交流するほうが気楽ですね」(Bさん)
仕事上の「人脈作り」の人が多くてうんざり
金融業界で働く20代男性・Cさんは、転勤先で新しい人間関係がなかなか築けず、飲み屋に足を運ぶようになったが、友達作りに失敗したことを振り返る。
「飲み屋で仲良くなった人って、飲みに行かなくなると交流がなくなりがちですね。その場だけの付き合い感が強いという印象です。コロナ前に交流があった人も、飲み屋に行かなくなってから交流は途絶えました。
一方で友達作りというより、仕事上の人脈作りのために『友達の友達は友達』みたいな図々しい人も多くて嫌になりました。『紹介してよ』『連れてきてよ』が口癖の人もいて、うんざり。友達というより“知り合い”にしかならない。学生時代のような、利害関係がない友情は難しいのかなあと実感しました。無理に友達を作らず、一人で楽しめる趣味を見つけるのもいいかなとも思っています」
大人になってからの友達作りは、学生時代とは違った難しさがあるようだ。