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キャンパー、被災者、ガラス職人…夏の「クーラーなし生活」をどう乗り切ったのか

助け合いで暑さを乗り切る

助け合いで暑さを乗り切る

 近所で水が出るようになってからは、空のペットボトルに水をもらい、そのうちの数本を日中、車の屋根に置いて直射日光で温め、ぬるま湯になったらシャワーの代用にしていたという。これこそ、暑さを逆利用した知恵である。

「汗を流せるだけでもありがたかったですね。日中の服装はTシャツに短パン、ビーチサンダル。汗止めと日よけのために頭にタオルを巻いて、水が出るところを見つけるたびに、顔と手を洗っていました」

 暑さをしのぐためにも、水は大量に備蓄しておいた方がよさそうだ。

 毎年7~9月、大型台風が来るたびに停電を経験しているという沖縄在住の川上聡子さん(仮名・45才)も、クーラーなしの生活をしばしば体験するという。

「台風が近づいてくるというニュースが流れたらすぐ、氷と水の買い出しに走ります。停電になるかもというときには、冷凍室に一年中入れている大判の保冷剤を大型のクーラーボックスの中に敷きつめ、その上に冷蔵庫の食材を入れます。さらにその上に氷と停電するギリギリまで冷凍室に入れておいた凍らせたペットボトルを重ねます。この入れ方が、いちばん食材の傷みが少ないんです。氷やペットボトルは、体を冷やすのにも使います」

 日中の暑さは“うちわ”でしのぎ、それでも耐えられないときは、車内のクーラーで涼を取るという。

「うちわは結構使えます。どうしてもきついときは車に逃げますね。とはいえ、どれだけ停電が続くかわからないし、ガソリン代も安くない。車のクーラーは最終手段。冷えた空気を自分たちだけで使うのはもったいないので、車で涼むときは、隣近所で声をかけ合って乗り合います」

 助け合いで暑さを乗り越えているようだ。

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