1か月に2万5000円の資格手当も
未経験でも挑戦しやすいのは、介護の仕事だ。常に人手を求めている業種なので、就職もしやすい。ハードな仕事なのに給与が少ないといわれることもあるが、資格次第でステップアップも可能。
50才から未経験で介護の仕事を始めた山川朋美さん(62才・仮名)は今年、介護福祉士の資格を取得した。すると、給与も待遇も大きく変わったとうれしそうに話す。
「私が働く施設では、1か月に2万5000円の資格手当がつくようになりました。何より、周囲の対応がガラッと変わって、一目置かれるようになったのには驚きました。もともと10年以上のキャリアがありますが、資格を持っていることで、入居者のかたやそのご家族からも『介護福祉士の資格を持っているなんて、ベテランなんですね!』と、安心していただけます」
介護福祉士になるには、介護施設などで働きながら実務経験を積みつつ受験するのがスタンダードだ。ケアマネジャー(介護支援専門員)のように、実務経験がなければ受験できない資格もある。
「福祉の仕事で身につけた知識はいずれ家族の介護で生きるでしょうし、人や社会とのつながりを感じることができるので、生きがいにつながります」(鈴木さん)
介護が必要なのは、人間だけではない。昨今のペットブームで、動物介護士、ペットシッター、セラピードッグトレーナーなどの動物に関する仕事も人気だ。主婦歴を生かすなら、野菜ソムリエや薬膳マイスターなど、生活に密着した資格もある。
「“主婦歴30年”も、立派な経歴です。料理のほか、お花や漢方、紅茶、オリーブオイルなど、『マイスター系』や『ソムリエ系』の資格は、主婦の経験や趣味を生かすことができます。レストランや専門の販売店などへの就職に有利なほか、自分でインターネットなどを使って営業ができるなら、SNSで発信したり、独立開業して講師になることもできます」(藤井さん)