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居酒屋で食べた料理が原因で食中毒、治療費・慰謝料は店に請求可能? 弁護士が解説

 居酒屋の食材や料理に食中毒の原因物質が見つかり、あなたの嘔吐物にも同じ原因物質があったり、その原因物質によって通常発生するとされている食中毒とあなたの症状が合致していれば、あなたたち3人が同じ居酒屋で同じ料理を食べて同じ症状が出ているので、居酒屋の提供した料理等と食中毒との相当因果関係があるといえます。

 食品は、その性質上、無条件的な安全性が求められ、食材を販売したり料理を提供したりする業者には、高度の注意義務があります。

 原因が前例のない極めてまれなもので対処方法がない場合は別として、食材に食中毒の原因となる毒素が含まれていれば、その食品は通常有すべき安全性を欠いているので、その販売業者は製造物責任を負います。

 また居酒屋は、例えば充分な加熱など食中毒を防止できる調理方法があるのに怠っていれば債務不履行責任を負います。

 そこで、まずは食中毒を診断した医師に保健所への届け出を念押しするとともに、あなた自身も友人とともに保健所に相談するのがよいと思います。

【プロフィール】
竹下正己/1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。射手座・B型。

※女性セブン2022年8月11日号

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