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「98対9」「30対0」…スポーツの「ボロ負け」経験者がそこから学んだこと

若い時代のスポーツの「大敗」から何を学ぶか?(イメージ)

若い時代のスポーツの「大敗」から何を学ぶか?(イメージ)

 毎年、夏の風物詩として、多くの野球ファンの注目を集める高校野球。今回の都道府県予選で話題になったのが、千葉県予選の「82対0」の試合だ。初回に32点、2回に33点が入る記録的なゲームとなったが、負けたチームの選手たちは「今後も何かがあったら全力で取り組めると思う」「多分、一生忘れない」と語った。何かを学ぶ機会は勝利だけではない、敗戦から学ぶことだってあるのだ。野球に限らず様々なスポーツでボロ負けした経験がある人たちに、そこから学んだことを聞いた。

「適当にやっていると、適当にしか楽しめない」

 都内に住むYさん(30代/男性)は、小学生の時にバスケットボールの試合でボロ負けして大恥をかいたが、そこから“人生の真理”を学んだ。

「私は4年生の時、バスケ部に入部。上級生はおらず、顧問の先生も優しくて、和気あいあいとした雰囲気が気に入っていましたが、5年生になると、先生の誘いで大会に出ることになりました。クラブには運動神経抜群の子が2~3人いたので、“もしかして俺たち、強いかも”と思っていましたが、とんでもなかったです。

 対戦相手はレベルがまるで違い、まったく試合にならないまま98対9で終了。複数のコートで試合が同時進行していましたが、途中から体育館がざわつき出し、子供たちが『100点!100点!』とコールし始め、完全に晒し者でした。あと少しで100点というところで試合終了したので、ボロ勝ちした相手チームの選手のほうが悔しがっていたのが印象に残っています。

 自分たちのチームは試合後、泣いている子、不貞腐れている子、ショックで呆然としている子など反応は色々でしたが、私は控えメンバーだったので妙に冷静で、“適当にやっていると、適当にしか楽しめないんだな”と思っていました。努力もせずに何かを得られるほど世の中は甘くないということを身をもって学び、仕事で思うような結果が出なかった時などは、今でもあの試合のことを思い出します」(Yさん)

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