子育て中の女性教員のお迎え時間にも影響
教員たちは100分授業になって、どのような変化を感じているのだろうか。実際に導入している大学で教鞭を執る教員たちに話を聞いた。
「100分授業も当初はキツイかな、と思いましたが慣れてきますね。自分のなかでも塩梅が徐々にわかってきますので、ここで映像を流そう、ここでは学生にグループワークをさせよう、というかたちで、100分の使い方が定まってきました。ただし、100分フルで話すと、正直、喉が枯れますので、大人数教室の講義科目はつらいです(笑)」(私立大学准教授/男性)
「100分になってから、教室のなかで寝ている学生や、集中力が切れた学生が増えた印象があります。またキャンパスが広い大学の場合は、100分授業の後に急いで走って次の教室に向かい、その後また100分の講義を受けるという体力的にもキツい状況があると思います。
1限の時間を前倒しにする大学もありますが、9時スタートのままの場合は、6限が終わるのがかなり遅い時間帯になりますので、子育てをしている女性教員などは、保育園のお迎え時間などが繰り下がり、家庭にも影響があるのではないかと思います」(私立大学非常勤講師/女性)
1回の授業時間が10分増えるだけ、と思いきや、さまざまなところに影響が出るようだ。いまのところ大学によって対応が異なるだけに、受験生は志望大学を決める際に、授業時間割についてあらかじめ確認しておいたほうが良いだろう。