快適クルマ生活 乗ってみた、使ってみた

新型「ムーヴ キャンバス」 進化しながら先代を継承したモデルチェンジの“納得ポイント”

全体のフォルムやフロントマスクはキープコンセプト。写真は「ストライプ」という仕様

全体のフォルムやフロントマスクはキープコンセプト。写真は「ストライプ」という仕様

 7月5日に発表されたダイハツの新型「ムーヴ キャンバス」。軽自動車マーケットを支える「軽トールワゴン」の人気車種の2世代目は、どのようなモデルチェンジを遂げたのだろうか。シリーズ「快適クルマ生活 乗ってみた、使ってみた」、今回は自動車ライターの佐藤篤司氏が実際に乗って感じた、人気モデルの魅力を紹介する。

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 ムーヴ キャンバス(以下、キャンバス)は女性を主なターゲットとして2016年9月に旧型モデル(初代)がデビューしました。キャンバスという車名の由来としては「帆布」、さらには絵画を描く「CANVAS」がありますが、車名のスペルはCANBUS。「CAN=なんでもできる」+「BUS=ミニバスのようなデザイン性」を持った“新感覚のスタイルワゴン”とメーカーは説明しています。実用的で可愛いデザインの小さなバスに乗って、あなたはどんなライフスタイルを描きますか?と言いたいところだと勝手に解釈しています。そのキャンバスが今回フルモデルチェンジによって2世代目に生まれ変わりました。

変わらない「キーコンセプト」

 現在、軽自動車のマーケットを支えている中心的車種と言えば、背が高い「軽トールワゴン」です。ダイハツにはムーヴという主力のトールワゴンがあり、その派生モデルとしてキャンバスは登場しました。先代、つまり初代モデルですが、そのセールスポイントは「ムーヴシリーズで初のスライドドアを採用」と「女性を意識した“かわいい路線”デザイン」で、大人気となりました。

 そして今回、初めてのフルモデルチェンジを迎えたワケですが、これだけの人気車ですから、ユーザーの期待値は相当に高くなります。

 そして姿を現したのが新型でしたが、「ん、変わったんですか?」と一瞬、疑いの目を向けるほど変化していなかった(ように見えた)エクステリアでした。よく見ればボディサイドのエッジが整理され、フロントマスクも直線的なラインで構成され、スッキリとした印象です。その上で小さなバスのような基本フォルムも、特徴だったつぶらな瞳のフロントフェイスも大きく変わっていませんでした。これを「キープコンセプト」と呼ぶことになります。優れたデザインや機能をわざわざ変更せず、進化させながら継承したということなのです。

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