収入は大きく違わないはずなのに、なぜかお金を持っている人と、一向に貯まらない人がいる。その違いを分ける背景には、お金を管理する「仕組み」があるという。
銀行の自動積立預金などを使って、給料から天引き貯蓄するなど、お金を「残す」仕組みづくりも大切だが、それと同時にお金が「出て行かないようにする」仕組みづくりも重要だ。食費や日用品費などの細かい変動費とは違い、固定費は一度の設定で大きな節約効果が見込める。プレ定年専門ファイナンシャルプランナーの三原由紀さんが解説する。
「まずは、いまの固定費がいくらかかっているか、リストアップしてみてください。家賃や住宅ローン、生命保険、水道光熱費、スマホ代、サブスク代などを洗い出し、不要な保険や習い事は解約し、住宅ローンは借り換えを。その上で、水道光熱費やスマホ代などの契約を見直します」
ここ数年の猛暑は、扇風機やシャワーではしのげない。電気代をはじめ、食費や水道代といった生きていくのに欠かせないお金は、日々の努力などではなく、契約の見直しで削るべきだ。
電力不足の今年は、余剰電力がないため、新電力よりも太陽光パネルや蓄電池を自治体で共同購入する「グループパワーチョイス」がねらい目。消費生活アドバイザーの丸山晴美さんが解説する。
「これは主に首都圏で行われている取り組み。家族が4人以上いて電気使用量が多い家庭におすすめです。東京電力の目安では、4人家族なら1か月あたり260kWhなので、これ以上電気を使っているなら、節約効果が見込めるでしょう。
一方、新電力には、大手電力の最大5%引きのHISでんきのほか、セット割引でガソリン代が安くなるENEOSでんき、楽天カードで電気代を支払うと1.5%のポイントが貯まる楽天でんきなどがあり、普段利用しているサービスで選ぶのも手です」