かつて字幕といえば、海外映画の日本語字幕のイメージだったが、最近では日本語の動画に日本語字幕が付けられるケースも増えてきた。テレビをはじめYouTube、サブスクリプション(サブスク)の動画サービスにも対応する作品があり、そうした字幕機能を利用しているのは、聴覚に障害を抱える人や、耳が聞こえにくい人だけではない。今や字幕機能を日常的に「オン」にしている人は少なくないのだという。目で字幕を追う動画視聴スタイルのメリットとは何か? 実践する人たちに話を聞いた。
専門用語など、知らない言葉の把握に便利
IT企業に勤務する20代女性・Aさんは、テレビはもちろんサブスク動画でも、字幕が対応している動画であれば、基本的に字幕機能を「オン」にしている。Aさん曰く、内容が理解しやすくなるメリットがあるのだという。
「YouTubeだけは、字幕機能がイマイチなのでオフにしていますが、それ以外は、必ずオンにして見ています。アニメやドラマ、映画は字幕があった方がわかりやすいんですよね。私は時々聞き取れなくて巻き戻しをすることがあったのですが、まずそれがなくなります。
他にも、専門用語や技の名前など、知らない言葉の把握に便利で、歴史系のドラマや映画でも重宝します。特に時代劇は、地名や人物名、時代背景など、鑑賞するうえでの知識も必要なので、文字情報の“補佐”があると理解しやすい。倍速で見る時も便利です。字幕があるに越したことはないですね。全動画に日本語字幕をつけてほしいくらいです」(Aさん)