快適クルマ生活 乗ってみた、使ってみた

「SUVの最高峰」新型レンジローバーで1000km走って感じた“2000万円の価値”

実測で12km/Lの燃費を達成

 次にエンジンです。今回の試乗モデルは、最高出力300馬力の3L直列6気筒ディーゼルマイルドハイブリッド、これがまた好印象でした。ディーゼルエンジンの振動や騒音というネガティブな要素をほとんど感じることがありませんでした。低速からスムーズで、力強く加速していきます。前述しましたが、このときの独特のフワッとした浮遊感は走りの質感を最上級の領域へともって行ってくれるのです。
 
 この極上とも言える走りもあり、高速道路をよく走るロングドライブ派にとっては、10.5km/L(WLTCモード)という燃費は嬉しいはず。今回の実測では高速走行60%、市街地と郊外での走行が40%と言う割合で、12km/L前後をキープできました。おまけに燃料は軽油ですから、ガソリンモデルと比べかなりの節約になると同時に、環境に対しての配慮にも繋がるわけです。

「ディーゼルのザラついたフィーリングがイヤ」、と言う人には、スムーズに回転が上昇するガソリンエンジンもあります。4.4LのV型8気筒のガソリンターボエンジン「P530」や3L直列6気筒ガソリンターボエンジンと105kWの電動モーターを組み合わせたプラグインハイブリッド(PHEV)などが用意されています。

シートやインテリアトリムにレザーを使用しないサスティナブルな新素材、プレミアムウールブレンドテキスタイルとウルトラファブリックの組み合わせを初採用

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 今回試乗したのはディーゼルのスタンダードホイールベース、5名乗車モデルという標準的なタイプ。ゆとりあるホイールベースを確保したことで室内空間にも余裕が生まれ、リアシートの足元は窮屈さと無縁です。そこには“本物の、最上級のおもてなし”があると同時に、世界中のSUVの目標で在り続けていることを考えると、2000万円という価格にも納得できたのです。

 数日間、一緒に過ごすとすっかり体に馴染んでいました。そして後ろ髪を引かれながら返却した瞬間、現実へと引き戻されました。諦めきれない自分を発見したのですが、はたしてどうなることでしょう。

【ランドローバー レンジローバー】
ボディサイズ全長×全幅×全高:5,065×2,005×1,870mm
車重:2,580kg
最低地上高:219mm
最小回転半径:5.3m
駆動方式:4WD
トランスミッション:8速AT
エンジン:直列6気筒ターボディーゼル2,993cc
最高出力:221kw(300PS)/4,000rpm
最大トルク:650Nm/1,500~2,500rpm
問い合わせ先:ランドローバーコール TEL 0120-18-5568
車両本体価格:2031万円~(オートバイオグラフィーD300/税込み)

【プロフィール】
佐藤篤司(さとう・あつし)/自動車ライター。男性週刊誌、ライフスタイル誌、夕刊紙など一般誌を中心に、2輪から4輪まで“いかに乗り物のある生活を楽しむか”をテーマに、多くの情報を発信・提案を行う自動車ライター。著書『クルマ界歴史の証人』(講談社刊)。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

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