相次いで食料品価格が値上げされるなか、家計にとっても苦しい時期が続いている。節約生活を続けている人もいると思うが、節約してばかりだと、ちょっと寂しい。時にはプチ贅沢をしたい、ということで「パフェ巡り」「パフェ活」を楽しんでいる人もいるようだ。
インスタグラムでは「#パフェ」「#パフェ巡り」「#パフェ活」などのハッシュタグとともに、多くのパフェ写真がアップされている。フルーツがふんだんに盛られた2000~4000円するような高級パフェも人気だ。インスタ映えする高級パフェが若い世代の女子を中心に人気なのは想像に難くないが、その一方でシニア層にもパフェ活が広がっているという。いったいどんな経緯でパフェを食べるようになったのか。パフェ活を楽しんでいるシニア層の声を集めた。
都内在住で、毎週、近所のカフェにパフェを食べに行くという女性・Aさん(70代)は、こう語る。
「数年前にオープンしたコーヒーショップでパフェを提供するようになってから、すっかり常連になっていますね。多いときは週に2~3回通うこともあるかしら。毎月、季節限定のパフェが2種類登場するのが楽しみです。私が行くお店は席数も10席ほどでゆっくりできるし、なによりフルーツが新鮮で、産地がしっかりと明記されているので安心です。最近だと、イチジクやシャインマスカットのパフェが美味しかった。
注文するパフェは、だいたい2500~3500円くらいのもの。新鮮なフルーツが食べられますし、贅沢している気はしません。相応の値段だと思いますね。マスターと一緒にお話をするのも楽しいし、私にとっては憩いの場という感じ。私は地元が岡山だから、美味しいフルーツの話でも盛り上がれる。『毎日を元気に過ごして、来月もおいしいパフェを食べるぞ!』って思うと、楽しいんですよ(笑)」(Aさん)
高級パフェを食べるのは女性ばかりではない。退職後は「大型犬の散歩とパフェの食べ歩き」が趣味になっているという男性・Bさん(70代)は、こう語る。
「自分が通っているお店は、夜はバーになっているんだけど、昼はカウンターでパフェを出してくれるんだよね。だいたい、2800~3000円くらいのものが多い。土地柄もあって値段は高いかもしれないけど、退職してからは暇だし、他にお金を使うこともないから値段はそんなに気にならないね。もともと千疋屋のパフェが好物でよく通っていたけど、近所にもパフェを食べられるお店ができたから散歩がてら通ってる。
果物が多いからさっぱりしているのがいいですね。季節の果物がたっぷりだから、ビタミンも取れるでしょう。昔、自分が若い頃のパフェって『プリンアラモード』みたいなイメージだったけど、いまどきのパフェはさっぱりしてるよね。お客さんも意外と年配の人が多いし、男の客も多いよ」(Bさん)
インスタには、全国各地の美しいパフェの画像がアップされている。こうした情報を頼りに全国を駆け巡る若い世代の「パフェ活女子」がいる一方で、各地域で高級パフェを提供するお店では、金銭的に余裕のあるシニア層が「パフェ活シニア」として常連客になっているようだ。(了)