洗濯機用水栓が「閉まらない」
さらに、洗濯機用の埋込み型の水栓にも、問題があることが判明。宮崎さんは、現在の家に引っ越して以来、約7年ほど、洗濯機用の水栓を開けっ放しにしていた。結果、水栓のハンドル部分が固着し、全く動かなくなってしまったのだ。水栓を閉めないことには、古い洗濯機のホースを取り外せないので、新たな洗濯機を設置することもできない。
「見積もりにきた作業員の方が、水栓のハンドルを確認してくれて、まったく動かないことがわかったんです。仕方なく一旦水道の専門業者にお願いして、動くようにしてもらったのですが、“修理代”として1万円かかりました。作業員の方が確認してくれなかったら、いざ搬入するというタイミングで、慌てる羽目になっていました。感謝です」
洗濯機用の水栓を開けっ放しにして、ハンドルが動かなくなるのはよくあるケースだという。ある水道工事業者はこう話す。
「水道のハンドルを何年も動かさずにいると、固着してしまいます。洗濯機用の水栓では、よくあるケースです。力をかけて動かすしかありませんが、埋込み型の水栓の場合、構造的に力をかけて回すのが難しく、ハンドル部分を分解して、プライヤーなどで軸の部分を回す必要が出てきます。不慣れな人が無理にこじ開けようとすると怪我をする可能性も高く、専門業者に頼んだほうが良いと思います。
また、固着したハンドルを力で無理やり開けた場合、中の部品が破損してしまうこともあります。破損した場合、水漏れが起きて、最終的には部品を交換するしかない。そうならないためにも、洗濯機用の水栓は使用したら閉める習慣をつけてほしいんです。開けっ放しにしていると、地震の時などにホースが外れて水漏れが起こる可能性もありますからね」
結局宮崎さんは、搬入・搬出の見積もりと、水栓のハンドルの修理をしたことで、新しい洗濯機が家にくるのが予定から1週間ほど遅くなってしまったという。
「余計な修理代もかかりましたし、自分で洗面所のドアを外して、それを再び設置する作業も大変だった。サイズが小さい洗濯機を買ったので、今後買い換えるとしても、搬出で苦労することはなさそうですが、水栓のハンドルについては毎回ちゃんと閉めるようになりました」(宮崎さん)
今回、宮崎さんが見積もりをすることなく洗濯機を購入していたら、古い洗濯機の搬出もできず、さらには水栓も閉められず、どうしようもなくなっていたかもしれない。洗濯機を買い換える際は、サイズだけでなく、搬出の可否や水栓がどうなっているかなども含め、万全の準備が必要なのだ。