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大仏写真家が選ぶ「インパクトのある大仏」ランキング15 季節によって変わる姿も魅力

 4位は奈良県高取町の壷阪寺という古刹にある『天竺渡来大釈迦如来石像』だ。

天竺渡来大釈迦如来石像(奈良県高取町)、2007年完成。全高15m。境内には、ほかに大観音石像(全高20m)、大涅槃石像(全長8m)もある

天竺渡来大釈迦如来石像(奈良県高取町)、2007年完成。全高15m。境内には、ほかに大観音石像(全高20m)、大涅槃石像(全長8m)もある

「広大な境内にはいろいろな石像が祭られていますが、この大仏様は、坐像部分が10m、台座込みでは15m。インドで造られたため、お顔がちょっとエキゾチックな雰囲気です。山の斜面が境内になっているため、大仏様を見下ろす形で全体像を眺められるのがここならではで、非常にまれなシチュエーションです。満開の桜に包まれる春に『桜大仏』と呼ばれたりします。秋は秋で紅葉に囲まれるのも魅力です」

 奈良県でも吉野に近い位置にあり、近鉄吉野線の壺阪山駅下車。そこから、壷阪寺行きバスが出ている。

 5位は北海道札幌市の真駒内滝野霊園にある『頭大仏』だ。2016年に建築家・安藤忠雄氏が設計を手がけた大仏殿がラベンダーの丘の内部に完成して以来、スタイリッシュな拝観空間が人気を集めている。

頭大仏(北海道札幌市)、2016年完成。全高13.5m。大仏が坐っているドームの中では、有料でおみくじや絵馬も用意されている

頭大仏(北海道札幌市)、2016年完成。全高13.5m。大仏が坐っているドームの中では、有料でおみくじや絵馬も用意されている

「以前は、像高13.5mで露座の大仏様が坐っている状態でしたが、霊園開園30周年記念事業で、安藤さんに設計を依頼したのだそうです。外から見ると、丘から頭が出ているだけで、大仏様の全体像はまったく見えない。でも中に入って非常に現代的なコンクリート打ちっ放しの大仏殿の参道を歩いていくと、光が上から降るように差し込み、そこに大仏様が坐っています。中にはカフェもあり、丸一日のんびり過ごすこともできます」

 ラベンダーの咲く夏は丘全体が紫に染まり、その美しさはまた格別だという。札幌駅から車で30~40分。地下鉄・真駒内駅からバス便もある。

現在も未完成の「ハニベ大仏」

 6位は石川県小松市のハニベ巌窟院の『ハニベ大仏』だ。

ハニベ大仏(石川県小松市)、1983年建立。全高15m。現在も未完成で、最終的に全高33mの大仏を目指しているという。「ハニべ」は埴輪を作る人という意味

ハニベ大仏(石川県小松市)、1983年建立。全高15m。現在も未完成で、最終的に全高33mの大仏を目指しているという。「ハニべ」は埴輪を作る人という意味

「ここは、石切場の洞窟におびただしい数の手彫りの仏像などが置かれた、地獄巡りもできる北陸のミステリースポットです。もともと、坐像の大仏様を造る予定だったのが頓挫し、肩までになっているのが特徴。ここまでですでに高さ15m。写真左側にある門と比べてもかなりの大きさであることがわかります。実際に訪ねると、その大きさと迫力に度肝を抜かれますよ」

 JR北陸本線・小松駅より車で約10分の位置にある。

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