次期総裁候補と目される、日銀前副総裁の中曽宏氏(大和総研理事長。時事通信フォト)
どちらが選ばれても日銀は金融引き締め、利上げに転じる可能性が高い。
実は、金融引き締めに転換する準備はすでに始まっている。岸田政権発足直前には日銀のマネタリーベース(資金供給量)の月末残高は前年同月比プラス12%で金融緩和状態だったが、この8月の月末残高は黒田総裁が就任してから初めてマイナスに転じた。日銀は徐々に資金供給量を絞りはじめているのだ。
長く低金利政策を続けてきた日本でも、いよいよ金利上昇局面を迎えようとしている──。
※週刊ポスト2022年10月28日号