価格上昇、品質低下で買い控えや自給自足へ
本誌『女性セブン倶楽部』で行った物価高に関するアンケートには、3日間で1817人が回答。その関心の高さがうかがえる。まずは値上げラッシュで「変えたこと」から紹介しよう。
「マヨネーズを有名メーカーから少しでも安いPB(プライベートブランド)商品へ変えた」(49才・専業主婦)
「PBでも大手メーカーが作っている商品をチョイスしている」(57才・専業主婦)
PB選択の声は多く、切り替えの第一候補に。また、産地や質より、値段で選ぶ人が増えているようだ。
「野菜は国産と決めていましたが、中国産も選択肢に」(35才・アルバイト)
「サラダ油がどんどん値上がりするので、いつも使っていたお気に入りをやめ、セール品を買うことに。本音は安心して使えるものの方がいいのですが、しかたありません」(60才・専業主婦)
この物価高を機に、長年のこだわりを捨てる人は多い。ほかにお菓子やカップ麺、チーズ、ヨーグルトなど必須でない食品については購入頻度を減らす傾向が顕著だ。ガソリン価格の高騰により、燃費のいい軽自動車に乗り換えた人も多い。
では「やめたこと」についてはどうだろう。
「容量が減り、価格が上がったお菓子は買わない。同じ種類でも、容量も価格も現状維持のメーカーを探します」(52才・会社員)
「悲しいほど直径が小さくなったえびせんべいとは、サヨナラしました」(88才・自営業)
「小さく、少なくなったお菓子は、ガッカリ度合いが大きいので買わないと決心」(57才・パート)
価格は据え置きだが内容量が微妙に減っている、いわゆる「ステルス値上げ」と呼ばれる商品は、避ける傾向にあるようだ。
次に値上げに対抗するため「始めたこと」は?
「食パンはホームベーカリーで作るようになった」(41才・会社員)
「ねぎなどは自家栽培する」(62才・専業主婦)
「生鮮食品は直売所で買う機会が増えた。食卓は地元野菜がふんだんに」(31才・専業主婦)
「スーパーのハシゴが日課」(49才・パート)
「5km圏内の用事は電車や車を使わず、リュックを背負いウオーキングを兼ねてひたすら歩く」(75才・無職)
物価高にもしなやかに対応し、生活を維持するたくましさを併せ持つ人が多かった。
撮影/浅野剛
※女性セブン2022年11月3日号