年内に2万品目に上る食品の値上げが予定され(帝国データバンク調べ)、家計の負担増は「年間6万8000円以上」と試算されている。食品だけでなく日用品や光熱費なども値上がりし、生活に大打撃を与えている。みんな、どうしているのか、どうすればいいのか。 東京「巣鴨地蔵通り商店街」、大阪「千林商店街」での街頭インタビュー+読者アンケートの結果から見えてきた、それぞれの苦労と生活の工夫を紹介しよう。
“おばあちゃんの原宿”東京「巣鴨地蔵通り商店街」で聞きました
「20年以上スポーツジムに通っています。水泳やダンスで体を動かすことが健康キープの秘訣なので、これは続けます。その分、衣類のお金を節約しています。同窓会などのイベント以外は、手持ちの服を着回しています」(O・Sさん・82才・主婦)
「去年は98円だった柿が128円と30円も値上がり。おかげで以前は気にもとめなかったチラシを活用し、目を皿のようにして、わずかでも出費を減らそうとチェックしています。お菓子は、“ステルス値上げ”で中身が一回りも二回りも小さくなってガッカリ。先日、孫のために買った、昔ながらのおもちゃのサイズまで小さくなっていて、びっくりです」(M・Yさん・60才・主婦)
「ティッシュペーパーは値上げ前に買いだめ、油や調味料はお中元の半額セールで買ったのでしばらくは大丈夫。最近は単品をバラで買って安く済ませていますが、今年のお正月は、2万円のお節が1000円で投げ売りされていたのを即買いしました!」(O・Tさん・80才・無職)
「牛乳やチーズなど乳製品はそれほど買いだめできないのが難点。そのかわり、あまり使わないのに、値上げ前にパスタをついまとめ買いしてしまいました。ストックするにしても冷静でいないといけませんね。お正月は毎年、たらばがにの足を15本ほど購入していましたが、今年は10本に減らそうか悩み中です」(T・Mさん・75才・老人会会長)
「食パンやお豆腐は高くても品質や産地にこだわっていましたが、とうとうギブアップ。特売品に切り替えました。映画館通いが趣味でしたが、最近は足が向きませんね。次は銭湯も値上げをしないか、心配です」(Sさん・70才・無職)
「スーパーのチラシと、スマホのチラシアプリで特売商品をチェックし、お得な食材を使ってメニューを組み立てています。遠出したときは外食もアリですが、近所で友人とお茶をする回数は減りました」(H・Nさん・79才・主婦)